負け犬の遠吠え

なぜか意固地に敬遠してきた「負け犬の遠吠え」を一気読み。かなり笑えた。筆者によれば、勝ち犬の末席に身を置かせていただいている私ではあるが、勝ち犬たちが目の敵にするのはむしろ、「負け犬的に仕事をする勝ち犬」だと思う。だって日常接点のない負け犬は、会わずに済む分、専業勝ち犬たちにとっては“わからない”生態の人たち。かくいう我らも保育園までは会わずにいられたから威嚇されることもなかったけれど、小学校入学と共に同じ檻に放された途端、会社勤めしてよーが学校の用事はすべて平等!だってあなた達好きで働いてるんでしょうッと来る。彼女らは幼稚園以来、群れ単位で行動し、役員決めなどの際にいかんなくそのヒエラルキーを発揮するがそのいやらしさったら、会社生活ではなかなか味わえないよぉ〜。(行ったことないけど女子校ってこんなだろうか?)。私はとりあえず常に校区とか地域の決まりとか知らなくてごめんなさいね〜と腹を見せ、負け犬っぷりを誇示することにしているが、それでダメなら生活時間の違いをアピールして、特に勝ち犬たちのドラマ見たい欲につけこんだりする(このくじ引きで私が役員になったら会議は月9時からです、とか10時からです、など。同僚から仕入れたはずしたくないドラマ枠をチェックの上吟味。もちろん申し訳ないんですけどぉ〜という腹見せは怠ってはならない)。
 勝ち犬の前でごろんと腹を見せつつ、そう、猫類ならば耳を後ろに倒しておきながら、内心では「社会というのが自分の居場所だもーん、君たちとは金銭感覚も違えば、話も合わない! ビンボー臭くてついてけないんとだよ〜と舌を出し、学校ではオトナシイ犬を装うのでした。
 勝ち犬でありながら、負け犬の自由な生活を謳歌するなんて、そりゃ、少数派なんだよね、世の中。類友で、なぜか私の周りにはこのタイプが多かったりするのだが。